FPGAトレーニングコース2017(Vivadoツール)@東北大学
開催趣旨
受講対象者としてFPGA回路開発未経験の電気電子工学を専門としない学生を想定しています。特に物理実験系に所属する学生を受講対象としていますが他の分野の学生や若手研究者の参加も歓迎いたします。
本セミナー受講後は自分で設計した回路をFPGAに実装して動かすことができるので、①の学習効果が向上する事も期待しています。
実習で使用するFPGAはXilinx社Artix-7シリーズ、使用HDLはVerilog-HDLです。
補足)テキストのみの配布について:テキストのみの配布は行っておりません。理由は本トレーニングコースのテキストは実習内容を説明するための利用を想定しており、テキストのみで学習することは想定していません。テキストのみ配布し誤解を招くことは主催者の意図に反しますので配布は行っておりません。
FPGAとは?
Field Prgrammable Gate Arrays (FPGA)はユーザーがプログラム可能な論理(デジタル)集積回路です。
近年、放 射線検出器の読みだしシステムなどの物理実験で多用されています。一つのFPGAに搭載できる回路規模は非常に大きくなっておりユー ザーが希望する信号処理の多くを1チップに搭載できるようになりました。例えば、CPUを組み込みLinux OSシステムを 動作させる事ができる程の回路規模を1チップに実装する事ができます。
概要
- 対象:FPGAに興味のある学部生、大学院生、研究員、技術職員
- 日程:2018年2月28日(水)~3月1日(木)(2日間)、9:30-17:30 + 3月2日(金)
3月2日に、アヴネットによる高位合成の講習会があります。希望者は参加ください。 - 場所:東北大学 ニュートリノ科学研究センター 別館224室
- キャンパスマップ(地図中のI-04の建物(センター本館)の西隣に別館224室があります。直接別館224室から入ってスリッパに履き替えてください)
- 募集人数:20人
- 使用言語:日本語
- 受講料:無料
- 申し込み受付期間:
- 学内募集 2018年2月1日(木)から2月7日(水)まで
- 学外募集 2018年2月8日(木)から2月14日(水)まで
- 主催:東北大学大学 ニュートリノ科学研究センター、理学研究科物理学専攻原子核物理グループ
- 後援: 東北大学宇宙創成物理学国際共同大学院プログラム、Open-It
- 協力: 総合研究大学院大学、AVNET(3/2のみ)
- 世話人:世話人:三輪浩司(東北大学 原子核物理)、石徹白晃治(東北大学 ニュートリノ)、石川明正(東北大学 素粒子実験)*お問い合わせはmiwa9@lambda.phys.tohoku.ac.jpまでお願いします。
申し込みはこちらから
【注意】開発ツールはXilinx社Vivado 2017 WebPACKについてのみ解説します。
詳細
- 講師:石徹白晃治 (東北大学 ニュートリノ)
- 予備知識:下のテキストの内容を受講前に理解しておくこと
- 実習で使用するFPGAはXilinx社Artix-7シリーズ、使用HDLはVerilog-HDL、開発ツールはXilinx社Vivado 2017 WebPACKです。
- 実習で使用するFPGAが搭載されたボード(Digilent社Nexys4-DDR)は開催中貸し出しますので用意する必要ありません。
- 各自用意する物や事前準備:
- ノートPC
- 以下のVivado WebPackツールがインストールされているPCを用意できない場合は受講できません
- 東北大学 学内者に限り先着順でPC貸し出しが可能です。事前にお問い合わせください。
- PCを用意せず参加した場合、聴講のみとなり実習ができなくなる事をご承知おきください
- Xilinx社Vivado WebPackツールがインストールされていること
- システム要件
- OS:Windows 7、Windows 8.1、Windows 10 64-bit版(32bit 版は不可)
- 必要搭載メモリ容量: 2GB(4GB以上を奨励します)
- USB type-Aコネクタ 1個搭載(Type-Cの場合は変換コネクタを各自用意してください)
- Xilinx社の詳細な資料はこちら(Xilinx社のWebページ)
- MACを使用している方へ: 以下の環境での動作は確認されていますが他の環境での動作確認されていませんので注意してください。
- デュアルブートでWindowsインストールした環境
- 仮想環境VMware Fusionを用いてWindowsをインストールした環境
- 以下のVivado WebPackツールがインストールされているPCを用意できない場合は受講できません
- 演習時に使用する筆記具とノート
- 以下の資料を印刷して持参してください(受講前に読む必要ありません)。以下の資料を印刷して持参してください(受講前に読む必要ありません)。印刷物がないと画面を切り替えながら作業をすすることになりとても大変です。必ず印刷して持参してください。
- ノートPC
プログラム
- 1日目 2/28(水) 9:30-17:30
- 9:30-9:40 全体概要
- 9:40-10:30 予習内容の確認(50分)
- 10:30-11:00 【組み合わせ回路】 Verilog-HDL記述(30分)
- 11:00-11:30 【組み合わせ回路】 RTL解析(30分)
- 11:30-12:30 お昼休み(60分)
- 12:30-14:00 【組み合わせ回路】 Xilinx社Vivadoを用いた論理シミュレーション(80分)
- 14:00-14:15 休憩(15分)
- 14:15-15:15 【組み合わせ回路】 Xilinx社Vivadoを用いたFPGAへの実装(60分)
- 15:15-15:30 休憩(15分)
- 15:30-17:30 【組み合わせ回路】 設計演習C1(120分)
- 2日目 3/1(木) 9:30-17:30
- 9:30-10:00 【順序回路】 Verilog-HDL記述(30分)
- 10:00-10:30 【順序回路】 Xilinx社Vivadoを用いた論理シミュレーション(30分)
- 10:30-10:45 休憩(15分)
- 10:45-11:30 【順序回路】 Xilinx社Vivadoを用いたFPGAへの実装(45分)
- 11:30-12:30 お昼休み(60分)
- 12:30-13:30 【順序回路】 設計演習S1(60分)
- 13:30-14:00 階層構造設計(30分)
- 14:00-14:15 休憩(15分)
- 14:15-15:15 IPの使い方(60分)
- 15:15-15:30 休憩(15分)
- 15:30-17:30 設計演習(質疑応答、議論含む)(120分)
- 3日目 3/2(金)アヴネットによる高位合成の演習
Cコードベースの設計:Vivado HLSを使用した高位合成- 青字は時間があれば1~2演習を選択
- 10:00-12:00
高位合成の概要
Vivado HLSツールの基本
演習1:Vivado HLSツール GUIフローの概要 - 13:00-15:00
指示しによるデザインの探索
I/Oインターフェイスの概要
演習3:ブロックレベルのI/Oプロトコル
パイプラインによるパフォーマンス向上:PIPELINE
演習6:パフォーマンスのためのパイプライン処理:PIPELINE
パイプラインによるパフォーマンス向上:DATAFLOW - 15:00-17:00
パフォーマンス向上:構造の最適化
演習8:パフォーマンスのための構造の最適化
レイテンシの向上
演習10:HLxフロー - システムの統合
テキスト
- 0. はじめに
- 1. 予習内容の確認
- 2.1 【組み合わせ回路】 Verilog-HDL記述
- 2.2 【組み合わせ回路】 Vivadoを用いたHDL入力とRTL解析
- 2.3 【組み合わせ回路】 Vivadoを用いた論理シミュレーション
- 2.4 【組み合わせ回路】 Vivadoを用いたFPGAへの実装
- 3 【組み合わせ回路】 設計演習
- 4.1 【順序回路】 Verilog-HDL記述
- 4.2 【順序回路】 Vivadoを用いた論理シミュレーション
- 4.3 【順序回路】 Vivadoを用いたFPGAへの実装
- 5. 【順序回路】 設計演習
- 6. 階層構造設計
- 7. IPの使い方
- 8. 総合設計演習
- 9. 外部メモリからの起動(参考資料:講義では使用しません)
- 実習ボード回路図(Digilent社のページ)
- 実習ボード・リファレンスマニュアル(Digilent社のページ)
- 実習風景写真
アンケート