ASICトレーニングコース2014@名古屋大学
開催趣旨
本セミナーは初心者を対象にしたASIC実習セミナーです。今や特定用途向け集積回路(ASIC)は先端の測定器開発には欠かせないものとなっており、皆さんもその名前を耳にすることがあると思います。ASICの開発にはプロセスや回路設計など複数の技術が含まれており、初めての方はどこから手を付けて良いか戸惑います。 そこで、講義においてアナログ回路設計, 半導体プロセスなどの知識に馴染んで頂き、計算機を用いた実習を通じて、ASIC開発に必要となる基礎知識の習得を目指します。(上部写真は過去の実習の様子と製作したASICです。これまでの参加者が製作したチップの例はこちらでご覧になれます。2012からASIC製作を実際に行なうプログラムはOpen-Itプロジェクトへ移行しましたので、2011までのリストになります。今回のセミナーにはASICの製作は含まれませんのでご注意下さい。)
ASICとは?
Application Specific Integrated Circuit (ASIC) は「特定用途集積回路」の名前の通り、ユーザーの仕様に応じて製作される集積回路で、放射線検出器の読み出しシステムで多用されています。 以前は開発コストが高かったのですが、現在ではシャトルサービスと呼ばれる方法で安く試作ができるようになっており、通常の電子回路基板を製作するくらいの金額で試作できるものもあります。
開催要項
本セミナーでは、トランジスタからASICの開発に関する講義・実習を2日、レイアウト及び半導体プロセスに関する講義・実習を1日行います。Cadence社のCADツールを利用した少人数の実習形式のセミナーで、以下の通りに開催します。
- 対象:ASICに興味のある大学院生, 研究員, 教員, 技術職員
- 日程:2014年9月2日(火) - 4日(木)(3日間)
- 場所:名古屋大学東山キャンパス 理学部C館 C5講義室 (C517室)
名古屋大学へのアクセス, 東山キャンパスマップ (会場はD2⑪になります)
- 定員:20名弱
- 言語:日本語
- English translation can be available for international students on best-effort basis. Please contact the coordinators for details.
- 受講料:無料
- 講師:島崎昇一 氏, 田中真伸 氏 (KEK), 根岸久 氏 (REPIC), 守谷直樹 氏 (Steady Design)
- 主催:名古屋大学 博士課程教育リーディングプログラム「フロンティア宇宙開拓リーダー養成プログラム」
- 後援:Open-It, 高エネルギー加速器研究機構 (KEK) 素粒子原子核研究所, KEK加速器科学総合支援事業, 科学研究費補助金 基盤研究(S) 「タウレプトンをプローブとする新物理探索」
- 世話人:戸本誠, 鈴木一仁(名古屋大学)
申込要項
- 参加条件:参加される方には下記のことをお願いすることになります。
- 使用する半導体プロセスの秘密保持契約の書類にサインをいただきます。(MXIC0.5um CMOS)
- シミュレーション実習用端末として使うラップトップPC(WindowsまたはMac OS)をご持参下さい。有線LANを使用してsshでサーバーに接続し、X端末として動作することが確認されているものが必要です。Windows上で動くXサーバーとしては、XmingとPuTTyのセットでの使用をお勧めします。
Xming(本体とFont)
http://sourceforge.jp/projects/sfnet_xming/downloads/Xming-fonts/7.5.0.70/Xming-fonts-7-5-0-70-setup.exe/
http://sourceforge.jp/projects/sfnet_xming/downloads/Xming/6.9.0.31/Xming-6-9-0-31-setup.exe/
PuTTy
http://hp.vector.co.jp/authors/VA024651/download/file/putty-0.63-jp20130916.zip
インストールし使用可能かどうかを事前に確認してください。
- 申込期限:2014年8月22日(金)(応募多数の場合は、学内応募者の優先や地域性を考慮して人数調整を行うことがあります。)
- 学内希望者:8月11日(月) - 22日(金)
- 学外希望者:8月18日(月) - 22日(金)
- 申込方法:申込ページで必要事項を記入し申し込んでください。
- ご不明な点は世話人までお問い合わせください。
コース概要・プログラム
- コース概要
- 受講前に復習して欲しい事
限られた時間内に効率よく習得してもらう為に、以下の内容を復習してからセミナーにご参加いただけると幸いです。- 抵抗・コンデンサ等の理解, オペアンプの動作の理解(可能であればトランジスタの動作も)
- 回路図・レイアウトエディタ(Cadence)およびSPICE(HSPICE)の基本的な操作を習得済みであれば、なお効果的に製作に取り掛かれます。
- プログラムと資料(受講承認後に配布されるID/PWが必要です。)
- その他注意点
- 本セミナーは初心者向けです。実験等に使用するためのASICデザインに関するご相談はこちらもしくは講師にお願いします。ご相談頂ければOpen-ItのOn the Job Trainingとして別途検討させていただきます。
- 大学へ戻ってから設計を続けたい場合、CADライセンスの取得をお願いします。(参考:VDECウェブページ)
- 実際にASICを製作して評価する場合の使用可能パッケージの例はこちらでご確認ください。
- 講義風景写真
アンケート
受講者の方々はアンケートにご協力ください(受講承認後に配布されるID/PWが必要です)。トレーニングコースは今後も継続する予定です。より良いものにするために是非お願いいたします。