先端エレクトロニクスDAQセミナー2013
終了しました。参加していただいた皆様ありがとうございました。(7月5日)
134名の申込みがありました。多くの参加申し込みありがとうございました!
参加者の皆様へ:
帰宅後でも構いませんのでアンケートにご協力お願いたします。
また、いただいた質問の回答を今後掲載する予定です。
ASICとは
Application Specific Integrated Circuit(ASIC)は特定用途集積回路の名前のとおりユーザーの仕様に応じて製作される集積回路で、放射線検出器の読みだしシステムで多用されています。以前は開発コストが高かったのですが、現在ではシャトルサービスと呼ばれる方法により安価に試作ができるようになってきています。現在では通常の電子回路基板を製作するくらいの金額で試作できるものもあります。
FPGAとは
Field Programmable Gate Arrays (FPGA)はユーザーがプログラム可能な論理(デジタル)集積回路です。近年、放射線検出器の読みだしシステムで多用されています。一つのFPGAに搭載できる回路規模は非常に大きくなっておりユーザーが希望する信号処理の多くは1チップに搭載できるようになりました。例えば、CPUを組み込みLinux OSシステムを動作させる事ができる程の回路規模を1チップに実装する事ができます。
概要
興味ある講義のみの聴講も可能ですので是非ご参加ください。
昨年(2012年度)のWebページはこちら
- 対象者:大学院学生(学部4年生可)、若手研究者、若手技術系職員
- 募集人数:50人
- 日程:2013年7月1日(月)~7月5日(金) (講義毎に開始および終了時刻が変わります。各講義の詳細を参照してください)
- 場所:高エネルギー加速器研究機構 小林ホール (研究本館1階)
- 言語:日本語
- 申込期間:5月8日から6月23日15時(締切)
- 受講申込方法: 参加申し込みは終了しました
- 旅費を希望する方、KEK宿舎を利用する方は次項以降を良く読み申し込み後すぐにKEKユーザー登録及び各種手続きを終了させてください。
- 旅費補助:希望者は申込時に明記してください。但し、限りがあるので申込み先着順とします。
- 学部生の方には旅費補助ができませんので、ご了承ください。
- 旅費はKEKまでの1往復交通費+KEK宿舎宿泊数により算出します。
- 出来るだけ多くの人を支援する為に減額処理を行う事があります。
- 旅費手続き手順はこちら(同時に宿舎手続きもできます)
- 宿舎:下の手順に従い各自手配をお願いします。
- 宿舎を利用する方は6/16までに予約を終了させてください。6/17に確保した部屋を解放しますので泊まれなくなる可能性が高くなります。
- KEK宿舎の手続き手順はこちら(同時に旅費手続きもできます)
- 主催:Open-It(オープンソースコンソシアム)
- 後援:KEK加速器科学総合支援事業
- お問合わせはosc-mgrs[アットマーク]ml.post.kek.jpまで。問い合わせをする場合は「先端エレクトロニクスセミナー」についての質問である事が分かるように内容を書いてください。
日程
- 7月1日:計測システム講演 -先端開発,基礎,応用- 講師 安藤慶昭(産総研)、池田博一(ISAS)、大島武(JAEA)、田中宏幸(東大)、西田昌平(KEK IPNS)、宮崎聡(NAOJ)、宮原正也(東工大)
- 7月2日:CMOSプロセス、エレクトロニクス入門、講師 房安貴弘(長崎総合科学大学)
- 7月3日:デジタル回路、FPGA入門、講師 坂本宏(東京大学)、内田智久(KEK)
- 7月4日:データ収集システム入門(1日) 講師 中谷健(J-PARC Center)、千代浩司(KEK)、藤井啓文(KEK)
- 7月5日:ASIC製作、FPGA製作の実際 座長及び講師 田中真伸、及び過去の受講者の方々(水谷圭吾、上野一樹、庄子正剛)
目的
このセミナーにおいてはアナログ/デジタル回路設計、ノイズ、半導体プロセス、FPGA、データ収集システムおよびソフトウエアの知識になじんでいただき、開発にあたって必要となる基礎知識の習得を目指します。
受講前に復習して欲しい事
限られた時間内に効率良く且活発な議論をするために下記の点に注意しセミナーに参加してください。
- ただ漠然と知識を習得するというのでなく、このセミナーを受けてその知識を何に生かしたいかの目的を明確に持つこと
内容 (予定ですので変更されることがあります)
1日目(7/1) 13:00-18:00 :先端計測システム紹介
内容:以下の分野の計測システムの開発、建設に携わった方々を招き最新システムについてご紹介していただきます。予定ですので変更される事があります。
- 13:00-13:05 はじめに: 田中(KEK)
- 13:05-13:45 加速器科学応用: 西田昌平(KEK IPNS) 「Belle II 検出器」(テキスト PDF)
- 13:45-14:25 ロボット、ファクトリーオートメーション:安藤慶昭(産総研)「ロボットミドルウエア標準:RTミドルウエアとその応用」(テキスト PDF)
- 14:25-15:05 地球科学応用: 田中宏幸(東大地震研) 「極低雑音システムによるマグマダイナミクスのミュオンイメージング」(テキスト PDF)
- 15:05-15:15 休憩
- 15:15-15:55 微細化プロセスを使用したLSI開発現状: 宮原正也(東工大) 「先端CMOSプロセスを用いた集積回路技術開発とシステム応用」(テキスト PDF)
- 15:55-16:35 放射線計測回路: 池田博一(JAXA ISAS) 「放射線計測回路のCMOS化について」(テキスト PDF)
- 16:35-16:45 休憩
- 16:45-17:05 天文応用: 宮崎聡(国立天文台) 「Hyper Suprime-Camの検出器システム」(テキスト PDF)
- 17:05-17:45 耐放射線素子技術: 大島武(高崎原研) 「高信頼性・長寿命な耐放射線性エレクトロニクスの開発を目指して」(テキスト PDF)
- 17:45-18:00 集合写真撮影
18:00から懇親会(希望者)があります。懇親会の会場は小林ホール入口前の広間です。
以下を閲覧するためにはIDとパスワードが必要です。
2日目(7/2) 10:00-16:30 :CMOSプロセス、エレクトロニクス入門
予備知識:電圧、電流、電圧源、電流源、抵抗、コンデンサなどの言葉の意味が理解できること。学部で習う程度の電気回路、半導体物理の知識
期待される効果:CMOS回路設計の初歩的な理解を得ることができ、放射線検出器のフロントエンド回路向けに開発されるASICの中身がどのようになっていて、どんな原理で動いているのかが理解・説明できるようになります。
内容:現在主流となっているCMOSプロセスによるLSI回路設計の基本を学びます。MOSトランジスタの基本特性から始め、基本的な回路構成を解説します。また、放射線検出器用のフロントエンド回路構成、ADCやTDCの仕組みについて紹介します。
以下を閲覧するためにはID/パスワード入力が必要です。
3日目(7/3) 10:00-16:30 :FPGA、デジタル回路入門
予備知識: 2進/16進数表現 AND/OR/NOTゲート動作、 Dフリップ・フロップ動作について理解している事が望ましい
期待される効果:デジタル回路の基礎の理解。デジタル設計を始めるにあたり最低限必要な知識の習得
内容:ブール代数から最近のFPGA技術動向まで概観します。
- ブール代数
- 組み合わせ回路と順序回路
- 半導体メモリ
- PLD
- 同期回路
- ハードウエア記述言語と論理合成
- 集積回路技術
- CPU
- FPGAの応用と技術動向
以下を閲覧するためにはID/パスワード入力が必要です。
4日目(7/4) 10:00-16:30 :データ収集システム入門
データ収集システムの開発 (1) (90 min: 10:00 - 11:30) 藤井啓文 (KEK)
到達目標: データ収集システムを利用するだけでなくシステム開発の道筋が理解できるようになる。
内容:データ収集システムを開発するという立場で外観し、必要となる知識とその方法について説明する。講義事項がおおいので午前午後にわけておこなう。スライドは午後からのところにおいてあります。
データ収集システムの実際 ( 60 min. - 13:00-14:00) 中谷健 (J-PARC Center)
達成目標: 実際のデータ収集システムの例を知ることで、実験規模とそのシステムの関係について理解し、自らが関係するだろう実験ではどのような規模のシステム構築をする必要があるかを考えることができるようになる。
内容: 実際の実験におけるデータ収集システムについて解説する。
テキスト(受講者対象、ID/パスワード入力が必要です)
データ収集システムの開発 (2) (120 min. 14:15 - 15:15) 藤井啓文 (KEK)
達成目標: データ収集システムを利用するだけでなくシステム開発の道筋が理解できるようになる。
内容: データ収集システムを開発するという立場で概観し、必要となる知識とその方法について説明する。
テキスト(受講者対象、ID/パスワード入力が必要です)
講義最後に紹介した「データ処理のためのC++入門」(PDF)
データ収集システムの実装 ( 45 min. - 15:30 - 16:15) 千代浩司 (KEK)
到達目標: DAQ-Middlewareの概要について理解する。DAQ-MiddlewareについてはDAQ-Middleware ホームページも参照。
内容: DAQ-Middlewareの概要解説を行う。
テキスト(受講者対象、ID/パスワード入力が必要です)
以下を閲覧するためにはIDとパスワードが必要です。
5日目(7/5): 10:00-12:00 開発の実際について
予備知識:4日目までの講義を聴いていること
期待される効果:開発の実際がよりわかりやすく且実行に移し易いものになる
内容:過去の装置開発経験者(学生、スタッフ等)に話をしてもらいながら、過去の失敗談も含め話をおこないそれに対し講師がコメント等をいれ実際にどうすればよかったか、皆さんがこれからASICを製作するにあたって注意すべき点、有用な情報等を明らかにしていきます。
- 経験者の方々による体験談(プログラムは予定ですので変更になることがあります)
- 10:00 - 10:10 体験談を聞く前に(田中真伸)
- 10:00 - 11:40 開発経験者の講演(座長:田中真伸)
- 10:10 - 10:40 「J-PARC muon g-2/EDM実験におけるシリコンストリップ検出器用ASIC開発」 上野一樹(KEK IPNS)
- 10:40 - 11:10 「LEPS2 TPCのためのフロントエンドASIC開発」 水谷圭吾(京都大学理学部)
- 11:10 - 11:40 「若手の会 活動紹介」 庄子正剛(KEK Esys) (資料 PDF)
- 11:40 - 12:00 終わりに(田中真伸) (講義資料 PDF)
以下を閲覧するためにはIDとパスワードが必要です。