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ASIC トレーニングコース 2011

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概要

初心者を対象にしたASIC製作実習セミナーです。(上の写真は以前この実習で製作したASICの写真と実習風景です。)今や特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)は、先端の測定器開発には欠かせないものとなっており、皆さんもその名前を耳にすることがあると思います。ASICの開発にはプロセス、回路設計等、複数の技術が含まれており、初めての方はどこから手を付けてよいか戸惑います。 そこで講義においてアナログ回路設計、半導体プロセスなどの知識になじんでいただき、計算機を用いた実習及び自分自身の手によるASICの製作を通し、ASIC開発にあたって必要となる基礎知識の習得を目指します。 ASICの製作に当たっては、KEKで開発済みアナログASICライブラリを題材にしたASICの実製作が可能であり、初めての方でも取り組み易くなっていますのでぜひお気軽にご参加ください。今までの参加者が製作したチップの例はこちら

  • 対象者:学部4年生以上(大学院学生、若手研究者)
  • 申込方法:申込ページで必要事項を記入し申し込んでください。
  • 申込:5月25日(開始)~6月30日(締切)(宿舎が必要な方は早めに申し込んでください)
  • 募集人数:5〜10人程度
    製作したいASIC内容を書いて提出(word,pdf)していただきます(わかるところだけでかまいません)
    人数が多い場合、個別にメールをやりとりし受講者を決定致します。
    事前に製作したいエレクトロニクスのアイディアを出していただくことで、成功率を上げたいと思いますのでご協力ください。
  • 日程:2011年8月1日(月)~8月5日(金)10:00-16:00および8月29日(月)~9月2日(金)10:00-16:00
  • 場所:高エネルギー加速器研究機構(KEK)先端計測開発棟 208室
  • 参加条件:参加される方は下記の作業を事前にお願いすることになります。
    1. 事前に7月25日〜29日に開催する高度化エレクトロニクス集中セミナーを受講していただくこと。
    2. 使用する半導体プロセスの秘密保持契約の書類にサインをいただきます。(TSMC0.5um CMOS)
    3. 集積回路製作費用はこちらが負担しますが、パッケージ、テスト基板等に関しては受講者で負担願います。
  • 主催:Open-It、高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所
  • 後援:KEK加速科学総合支援事業
  • 講師:田中、島崎
  • お問合わせはこちらまで

内容

基本的には午前中は講義中心の実習を行い、午後は午前中の復習及び事前に検討した各自の課題について個別に実習を行います。午後各自製作したいASICの仕様及び回路デザインに関し講師と議論し決めていきます。

概要はここを参照ください

詳細は下記のプログラムを参照ください。

第一週目:シミュレーション

第二週目:レイアウトと検証

受講前に復習して欲しい事

限られた時間内に効率よく習得してもらう為に以下の内容を復習してからセミナーにご参加いただけると幸いです。

  • 抵抗、コンデンサ等の理解、オペアンプの動作の理解、(可能であればトランジスタの動作も)
  • 回路図・レイアウトエディタ(Cadence)およびSPICE(HSPICE)の基本的なオペレーションを習得済みの方、であればなお効果的に製作に取り掛かれます。

その他注意点等

  • 動作する物を製作するという立場から、設計検証が終了したものでないと製作許可を出せませんのでご理解下さい。
  • 大学へ戻ってから設計を続けたい場合、CADライセンスの取得をお願いします。(参考 VDEC: http://www.vdec.u-tokyo.ac.jp)(登録手順例) インストール情報はこちらです。 Linuxが動作しているPCであればCADソフトウエアのインストールはほぼ問題がないかと思いますが全てについて確認をしているわけではありません。

ASICとは

Application Specific Integrated Circuit(ASIC)は特定用途集積回路の名前のとおりユーザーの仕様に応じて製作される集積回路で、放射線検出器の読みだしシステムで多用されています。 以前は開発コストが高かったのですが、現在ではシャトルサービスと呼ばれる方法により安く試作ができるようになってきています。 現在では通常の電子回路基板を製作するくらいの金額で試作できるものもあります。