AMANEQ (連続読み出しDAQ用フロントエンド主回路)
概要
J-PARC E50実験ではトリガーレスでFEEからデータを収集し、ソフトウェアで選別お行う連続読み出しDAQの導入を進めている。
連続読み出しDAQにおけるFEEは全ヒットデータをPCへ送信する必要がある事かから、高速なデータリンクと十分な容量のバッファを有する必要がある。
本回路はE50実験におけるFEEの中心的役割を果たす予定であり、名称を
A main electronics for network oriented trigger-less data aquisition system (AMANEQ) とする。
10GbE版SiTCPであるSiTCP-XGを使用し、2GbのDDR3 SDRAMを搭載する。
これまでJ-PARCハドロンで開発した資産の再利用のため、メザニンスロットをHadron Universal Logic module (HUL) と互換とする。
メンバー
- 本多良太郎 (代表: KEK 素核研)
- 高橋智則 (理化学研究所)
- 池野正弘 (KEK 素核研)
- 庄子正剛 (KEK 素核研
機能・特徴
基板特徴
基板サイズ
- VME 6Uサイズ(サイズのみ。VMEバスは存在しない。)
- バックプレーンや電源がないVMEサブラックに挿入可能
FPGA
- Kintex-7, XC7K-160T-2FFG676 (speed grade -2)
DDR3-SDRAM
- 最大DDR3-1333で動作, バス幅16ビット
- 容量2Gb
データ通信
- 10Gbpsまで通信可能なGTXトランシーバを2つSFP+モジュールに接続。
- SiTCPおよびSiTCP-XGで通信可能。SiTCPは2つ実装可能であり、2リンクで通信可能。
メイン入力ポート
- 64ch差動入力, LVDS/ECLをサポート, HULと互換
メザニンスロット
- HULと互換のスロットを2つ搭載。HR-TDCなどHULの資産が利用可能。
- どうしてもIOを追加したい場合要に、差動1ペア、単一単2本が接続可能な小型メザニンスロットが上部に存在。
マスタークロック受信
- Belle2 triggerポート互換のRJ45
電源
- DC 35V(それよりも低くても可)
NIM I/O
- 入力x2, 出力x2
FPGA機能
開発中
公開予定リソース
回路図、FPGA FWを公開予定です。
FWは試験及び開発中のため、個別にご相談ください。
リリーリスできるようになった時点でここでパッケージ化して公開予定です。
図・写真等
AMANEQの写真
VME 6Uサイズ基板であるがVMEであればバックプレーンとなる側に信号入力がある。
この関係からHULとはメザニンは180度反対に接続される。
関連リンク
Open-It project, Hadron Universal Logic module
発表論文リスト
- J-PARCハドロン実験における連続読み出しDAQ用主回路, AMANEQの開発, 本多良太郎, 池野正弘, 庄子正剛, 髙橋智則, 日本物理学会2021年秋季大会, 16pV1-10 (pdf)
- Clock-duty-cycle-modulation (CDCM)を用いたクロック・データ伝送システムの開発, 本多良太郎, 日本物理学会2021年秋季大会, 17pT4-8 (pdf)