SliT128D QA用プローブカード
概要
J-PARC muon g-2/EDM実験用シリコンストリップ検出器のために開発された読み出しASIC(SliT128D)のベアチップを基板へ実装する前に品質検査するため、プローバーに設置して使用するプローブカードの開発を行う。基本的な機能は試作版のASICの評価試験に用いた基板と同じであるが、基板に直接実装する場合と異なり、プローブ針を通してASICへの電源供給や信号読み出しを行う必要がある。またプローブしながらのバイアス電圧調整を行えるよう、遠隔操作可能な機能を追加する。
メンバー
- 山中隆志(代表:九州大学、助教)
- 佐藤優太郎(新潟大学、助教)
- 小川真治(九州大学、特別研究員-PD)
- 岡崎佑太(KEK、研究員)
- 庄子正剛(KEK Esys)
- 藤田陽一(KEK Esys)
機能・特徴
- ASICベアチップのプローブカードによる動作確認
- デジタル信号処理は市販のFPGA評価ボード(Digilent社Nexys Video)をFMCコネクタで接続して行う
- Nexys Video: Artix-7 FPGA搭載
- Nexys VideoとはEthernetでパソコンと通信
- LEMOコネクタによる入出力
- Write Start信号入力(FPGAへの汎用入力としての使用も可)
- Test puse入力
- アナログモニタ出力(3種類)
- バイアス電圧モニタ・外部電圧入力用に2.54 mmピッチピンヘッダ搭載
- 基板上の可変抵抗によるバイアス電圧調整
- ジャンパーピンにより外部電圧印加に切り替えも可能
- プローブ針立ては株式会社日本マイクロニクスにて実施
- カンチレバータイププローブカード
- プローブ針材質:ReW
公開リソース
図・写真等
関連リンク
- J-PARC muon g-2/EDM experiment official site
- 株式会社日本マイクロニクス プローブカード 本プロジェクトで使用したカンチレバータイプのプローブカードは生産を終了
- Digilent Nexys Video
発表論文、学会発表リスト
- 「J-PARC muon g-2/EDM実験:陽電子飛跡検出器用読み出しASIC品質保証システムの開発」, 山中隆志, 計測システム研究会2021@九州大学, 2021年10月,福岡, リンク
- 「J-PARC muon g-2/EDM実験:シリコンストリップ検出器用読み出しASICのための品質検査システム」, 山中隆志 他, 日本物理学会 第77回年次大会, 2022年3月, オンライン, リンク
- 「J-PARC muon g-2/EDM実験:シリコンストリップ検出器用読み出しASICのための品質検査状況」, 山中隆志 他, 日本物理学会 2022年秋季大会, 2022年9月, 岡山, リンク
- 「J-PARC muon g-2/EDM実験:シリコンストリップ検出器用読み出しASICの品質検査結果」, 山中隆志 他, 日本物理学会 第78回年次大会, 2023年9月, 仙台, リンク