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WDAMP

メンバー
  • 片寄祐作(代表:横浜国立大学)
  • 池田博一(JAXA)
  • 田中真伸(KEK)
概要

WDAMP(Wide Dynamic range Amplifier)はフォトダイオードや光電子増倍管などの光センサーに用いる読み出しASICとして開発されました。その特徴は広いダイナミックレンジを有しており、1fC以下から20pC以上までのパルス電荷を測定することができます。入力電荷に比例したパルス幅を持った信号が出力され、ウィルキンソン型ADCによってデジタル化されます。回路デザインには池田一博氏(JAXA)によるOPEN-IPが使用されており、0.25μmCMOSプロセスにより製作されています。

機能・特徴

WDAMPは主要回路は図1のように、アナログ信号処理部である電荷増幅回路、波形整形回路とウィルキンソン型の波高パルス幅変換回路から構成されています。入力された電荷パルスは積分増幅回路によって電圧に変換されます。フィードバックキャパシタはスイッチにより、4pF,8pF,12pF,16pFに切り替えることができます。積分増幅回路出力は4系統の波形整形回路に入力され、ゲイン比1:4:16:64でそれぞれ増幅されます。 従って、微小信号はゲインの大きな波形整形回路で、大信号は小さなゲインの回路で処理することにより4つを使い大きなダイナミックレンジを確保しています。 4つの波高値は外部トリガー信号によりサンプルホールドされ、入力電荷に比例した時間幅をもった矩形信号に変換さ、TDCによってそれぞれデジタル化されます。

1channel_small.jpg1chの回路ブロック図

 

transfer function1chの回路ブロック

CSAから波形回路までの回路図と伝達関数

Specfication of WDAMP
Fabrication process UMC 0.25 μm CMOS
Power rail ± 1.65 V(analog), ± 1.65 V(digital)
Power dissipation 60 mV(analog), 16 mV(digital)
Die size 4 mm × 4 mm
Number of channels 4
Feedback capacitance

4 pF,8 pF,12 pF,16 pF (selected by switch)

Peaking time

~4 μs

リソース

試験基板

・ LQFP144パッケージ ピン配置

・ 試験基板回路図

・ 試験基板設計資料

・ 試験基板使い方資料(2012年2月5日更新)

図・写真等

WDAMP写真

関連リンク

横浜国立大学 理工学部 柴田・片寄研究室

論文リスト
  1. "Development of wide range charge integration application specified integrated circuit for photo-sensor", Nuclear Instruments and Methods in PhysicsResearch A,Volume 699, 21 January 2013, Pages 124–128, Yusaku Katayose, Hirokazu Ikeda, Manobu Tanaka, Makio Shibata
学会、研究会 講演リスト
  1. "Development of Wide Range Charge integration Application Specified Integrated Circuit for Photo-sensor", Y.Katayose, 8th International "Hiroshima" Symposium on the Development and Application of Semiconductor Tracking Detectors (Taipei, Taiwan ,Academia Sinica, 5-8 December 2011)
  2. 「ワイドダイナミックレンジアンプ」、片寄祐作、先端エレクトロニクスDAQセミナー (KEK、小林ホール 7月29日)
  3. 「WDAMP: Wide Dynamic range Amplifier ASIC 開発」、片寄祐作、オープンソースコンソーシアム ワークショップ( 長崎総合科学大学,2月2日、3日)
  4. 「ワイドダイナミックレンジアンプの開発」 片寄祐作 2010年 7月 2日オープンソースコンソーシアム ワークショップ @KEK
  5. 日本物理学会 2009年秋 、甲南大学 「飛翔体実験での光センサ読み出しのためのワイドダイナミックレンジフロントエンドLSI開発」(横浜国大・工 M1 浅井孝行、 2009年9月13日)
”WDAMP”を使用した研究論文、研究発表リスト
  1. The proceedings of the 34th International Cosmic Ray Conference (ICRC), “Development of a Front-End Electronics for YAC-III detectors of TibetASgamma experimen”,M.Amenomori, Y.katayose et al.(2015)
  2. 日本物理学会 2015年春、早稲田大学「空気シャワーコアーアレイ(YAC)に宇宙線化学組成測定」(横浜国大・工 M2 山内紘一、 2015年3月23日、23pDD-10)
関連する研究課題
  1. 基盤研究(C)(平成21~23年)「スペース実験用カロリメータの大ダイナミックレンジ読み出しシステムの実証化研究」、研究代表者  片寄祐作
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