SliT128A evaluation board / Multi-SliT128A board
J-PARC muon g-2/EDM 実験のシリコンストリップ検出器用の読み出しチップSliT128Aの評価ボードおよび4 チップ搭載できる基板"Multi-SliT128A基板" を製作する。
SliT128Aはアナログ・デジタル混載の128チャンネル読み出しASICで、前世代で分かれていたアナログ部とデジタル部を混載し、
チャンネル数を32チャンネルから128チャンネルに増加させると同時に、前世代で特定された問題の対処を行ったチップである。
SliT128Aはパッケージ化せず、評価ボードにワイヤーボンディングで接続する。ASICの入力部は解放しセンサー接続可能な構成とする。
SliT128A の評価試験後、シリコンストリップセンサーとの接続試験を行う。
実際のビーム試験で使用するために、1枚当たり4つのSliT128A を搭載した基板"Multi-SliT128A基板"を製作する。
2枚のMulti-SliT128A 基板を用いることでシリコンストリップセンサーの全ストリップ(1024 strips) を読み出すことができる。
- 佐藤優太郎, Sato Yutaro(代表:KEK素核研, 研究員)
- 末原大幹, Suehara Taikan(九州大学 助教)
- 池田博一, Ikeda Hirokazu (JAXA, 教授)
- 池野正弘, Ikeno Masahiro (KEK素核研, シニアフェロー)
- 上野一樹, Ueno Kazuki (KEK素核研, 助教)
- 内田智久, Uchida Tomohisa (KEK素核研, 准教授) < li>佐々木修, Sasaki Osamu (KEK素核研, 教授)
- 庄子正剛, Shoji Masayoshi (KEK素核研, 准技師)
- 田中真伸, Tanaka Manobu (KEK素核研, 教授)
- 東城順治, Tojo Junji (九州大学, 准教授)
- 長澤翼, Nagasawa Tsubasa (九州大学, M2)
- 西村昇一郎, Nishimura Shoichiro (東京大学, D2)
- 真玉将豊, Matama Masato(九州大学, M1)
- 三部勉, Mibe Tsutomu (KEK素核研, 准教授)
- 村上武, Murakami Takeshi (KEK素核研, シニアフェロー)
- 吉岡瑞樹, Yoshioka Tamaki (九州大学, 准教授)
- 山中隆志, Yamanaka Takashi (九州大学, 学術研究員)
- 堤裕樹, Tsutsumi Yuki (九州大学, M1) < /ul>
- SliT128A評価基板(回路図・レイアウト図面)(Open-Itメンバーにのみ公開)
- Multi-SliT128A基板v1(回路図・レイアウト図面)(Open-Itメンバーにのみ公開)
- Multi-SliT128A基板v2b(回路図・レイアウト図面)(Open-Itメンバーにのみ公開)
- 「Performance of Front-end ASIC and its evaluation with Silicon Strip Sensor for J-PARC Muon g-2/EDM Experiment」, Y. Sato, et al., Proceedings for 2017 IEEE NSS/MIC, リンク
- 「Performance evaluation of a silicon strip detector for positrons/electrons from a pulsed a muon beam」, T. Aoyagi, et al., JINST 15 P04027 (2020), リンク
評価基板はASICをワイヤーボンディングにより搭載し、評価ボードに搭載されたFPGAと通信を行い、SiTCPを介して外部へのデータ転送、コマンドの送受信を行う。 ASICとのボンディングを行うボンディングパッドは200um pitch, 100 um幅を想定している。 ASICのパッド数は329あるが、131の入力パッドは接続せず、それ以外のパッドのみ評価ボードにボンディングする。 評価基板のアナログ部は、SliT128Aの増幅器へのバイアス、コンパレータの基準電圧の設定等を行うとともに、指定した1チャンネルのアナログ波形を出力するアナログモニタを持つ。 ASICのデジタル出力(4チャンネル、シリアル)はFPGAに接続し、SiTCPとSFPコネクタを用いて外部に転送する。 また、FPGAよりASICデジタル部基準クロックの供給、スローコントロールの設定を行う。