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半導体ピクセル検出器を用いた電子飛跡型コンプトンカメラ搭載用の読出しシステムの開発

概要

我々は、MeV領域の宇宙ガンマ線観測用の電子飛跡型コンプトンカメラの開発をすすめている。コンプトンカメラは、散乱部と吸収部の2つの測定部をもち、コンプトン散乱と光電吸収を起こした際の測定位置とエネルギーを測定することで、コンプトン運動学からガンマ線の到来方向を推定することが可能となる。さらに、コンプトン散乱によって散乱された反跳電子の飛跡を検出し、飛跡の散乱方向をとらえることで、ガンマ線の到来方向を一意に決めることができる。本研究では、ピクセルピッチの細かいSOI半導体ピクセル検出器に着目し、ラインガンマ線検出に特化したコンプトンカメラの開発を行う。SOIピクセル半導体検出器は、KEKを中心に日本で開発しているシリコン半導体のピクセル検出器である。特に、京都大学で開発されたX線天文用の XRPIX は、各ピクセルにおいてトリガー信号を出すことができる。本研究では、XRPIX シリーズの中で最もピクセルサイズが少ない XRPIX2b に着目し、コンプトンカメラの散乱部に採用した。吸収部にはCsI (Tl) 結晶シンチレータを採用しているが、将来的にCdTe 半導体検出器を用いることを検討している。検出器の開発において、コンプトン散乱と光電吸収を同時に起こしたイベントを計測する必要があるため、それぞれの検出部に用いる読出しボードの同期が必要となる。 散乱部にはGND社製の SEABASボード、吸収部には BBT 社製のADC-SiTCP V2 ボードを用いる。 Open-It では、これら2枚の読出しボードの同期システムの開発を行う。また、CdTe半導体検出器を用いる場合に必要な、増幅器の開発についても検討する。

メンバー
  • 加賀谷美佳(代表:仙台高等専門学校・助教)
  • 片桐秀明(茨城大学理学部、准教授)
機能・特徴

FPGAを搭載した読出しボード(具体的には GND社製のSEABASボードとBBT社製の ADC-SiTCPボード V2)を使用し、同期システムを作成。最終的にコンプトンカメラとしてガンマ線の計測に用いる。

公開予定リソース

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図・写真等

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発表論文リスト

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